函館銀座通り・レトロ建築コレクション(その９、銀座通り近辺の和風建築)

◆銀座通り周辺の和風建築探訪
　　・・・・・・花街の面影が残る料亭、質屋など


　先日から始めさせていただいた函館銀座通りレトロ建築コレクションだが、前８回で通りの半分の建物紹介が終了。そして今回から宝来町に足を進めていくのだが、本日は番外編として銀座通り周辺に現存する和風建築を何軒か紹介してみようと思う。

　実はこの銀座通りの南側(津軽海峡方面)にあたる宝来町は、カフェー街のほか料亭などが多くあったという場所。昭和はじめ北洋漁業が全盛だった頃は芸者の置屋もあり、宝来町の料亭では漁業関係者などがたびたび宴を開いていたという。現在の静かな佇まいの宝来町からは想像がつかないが、当時を偲ばせる和風建築が何軒か残っている。
　またこれらの建物は、昭和９(1934)年３月に起きた函館大火以降に建設されたものだが、昭和初期のこの地域の賑わいを今に伝えてくれる貴重なものといえるだろう。そういう事で今回は銀座通りの近辺に残る、料亭として使われていた建物や、現在も質屋として使われている店舗など、和風建築の写真をご覧いただきたい。

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★冒頭の写真：宝来町２３番地角にある薬局

今日のテーマとは関係ないが、銀座通りに現存する戦前築の建物。当時の古写真を見ると昭和９年大火後に修繕もしくは新築されたものと思われる。

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◆宝来町２２番地に残る旧料亭末広町と宝来町の境となっている高砂通り(バス通り)沿いに建つ和風建築。地元の方によるとかっては料亭として使われていたものだという。
建物はかなり傷んでいるが、写真右側の庭先には石灯籠などが残り、当時の華やかな時代が偲べる。


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★末広町７番地の質屋
こちらは前回紹介した宝来パン本店の裏手にある質屋。小規模ながらどっしりとした感じの、貫禄溢れる和風建築。


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★宝来町の旧割烹・松源
こちらは地元の人達にはよく知られる老舗割烹。残念がら３年前に閉店している。

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★阿佐利精肉店(宝来町１０)銀座通りから少し離れてしまうが、宝来町電停前にある老舗精肉店。
実は店舗横がすき焼き店になっており、この店内が和風割烹のような落ち着いた佇まいになっているのだ。店員の方によると、昭和９年の大火後に越後の大工により建てられたものだという。当時の宝来町の雰囲気を今に伝える貴重な建物である。

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★撮影・・・・２００３年１１月、２００６年１月、２００８年７月