夜の函館を歩く(その1・末広町の電車通り編)

◆夜の函館を歩く(末広町編)

　・・・・ライトアップされた歴史的建造物と、その町並みを歩く

　遅くなりましたが、皆さま新年あけましておめでとうございます。本年もマニアックな道を進むブログではありますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

　このブログを開設したのが、平成19(2007)年6月の事ですから、今年で17年を迎えた訳です。長年のご訪問、誠に有難うございます。ここ数年、情報発信の主流はブログからTwitter、Instagram、FacebookなどのSNSに移行しつつありますが、これからも私はブログをメインに情報を発信していきたいと思います。

　国内のコロナウィルス感染者も、ここ数ヶ月は落ち着きつつありましたが、新年に入ってからはオミクロン株感染者の急増により再び予断を許さない状況になりつつあります。今年こそは函館を含め、国内各所に旅に行きたいと考えていましたが(昨年は自身が暮らす埼玉県と東京都の滞在のみ)、先が読めない状況ですので、その実現もまだまだ先のことになりそうです。

　そのような事もあり、最後に遠出をしたのが政府のGo to travelキャンペーンを利用して訪れた、一昨年(令和2年：2020年)秋の函館旅行が最後です。先程も記しましたが、今年の訪問先はとても限定されたものになってしまいました。

　そろそろ新しく撮影した写真と共に、建築家・関根要太郎(1889～1959)の作品研究、函館の建築紹介、その他の遠い町の歴史的建造物や町の探訪記を発表したいと思っていますが、ネタが枯渇しつつあるのが現状です。

　そのような現状ですが、本日はこのような記事を作成してみました。その内容は〔夜の函館を歩く〕というものです。函館山の山頂から見える夜景は日本有数の絶景としてあまりにも有名ですが、その足元にあたる函館西部地区の夜間ライトアップもなかなかのものであります。個人的には夜景観賞の帰りにでも、坂下の地域の町並みを歩いてみるのも面白いのではないかと思います。

　特に函館市電の十字街電停から基坂下の電車通り、ベイエリアにはオレンジ色の高圧ナトリウムランプに照らされ、エキゾチックな雰囲気を醸し出します。その中でこの町に残る代表的な歴史的建造物の幾つかは、夜間ライトアップがおこなわれ、とてもインパクトを与えてくれます。

　また坂上にあたる元町地域の教会や、洋館などにもライトアップがおこなわれているので、そちらも見どころの一つであります。今回セレクトした写真が膨大なため、こちらは後日改めて紹介したいと考えております。

　末広町の電車通り(市電通り)は、北洋漁業が全盛を極めていた昭和の前半までは金融・商業の中心地だった事もあり、その当時建てられた銀行建築や商業建築が現存しています。個人的にはこの当時の商業建築を主に研究していますので、おのずとこちらの数が増えてしまっているのはご容赦ください。とても撮影しやすいライトアップがされているのも、末広町の歴史的建造物の特徴です。

　冒頭でご覧いただいた旧百十三銀行本店(現SEC電算センタービル、設計：関根要太郎+蔵田周忠、大正15年築)、旧第一銀行函館支店(現函館市文学館、設計：西村好時+八木憲一、大正10年築)をはじめ、大正から昭和はじめにかけて建てられたモダン建築が数多く現存している、とても美しいこの地域です。

　ではここからはエリアは限定されたもので、既に発表した写真が殆どですが、夜の函館散歩をお楽しみ下さい。また次回はベイエリアや坂上の元町地域を中心に紹介する予定です。

◆旧百十三銀行本店(設計：関根要太郎+蔵田周忠、大正15年築)

◆旧第一銀行函館支店(設計：西村好時+八木憲一、大正10年築)

◆旧日本銀行函館支店(設計：日本銀行技師・平松浅一、大正15年築・昭和29年増築)

◆相馬株式会社(写真左、設計：筒井長左衛門、大正5年築)

◆旧安田銀行函館支店(設計：安田銀行営繕課、昭和7年築)

◆ヱビス商会(設計者不詳、大正10年築)


◆旧リューリ商会(設計者不詳、大正12年ころ築)

◆旧仁壽生命函館支店(写真中央奥、設計：関根要太郎+山中節治?、大正10年～大正14年築)

◆旧金森洋物店(設計：池田直二、明治13年築)

◆旧目貫商店(設計：中村鎮、大正10年築)

◆函館海産商同業組合事務所(設計：関根要太郎+山中節治、大正9年築)

市電通りから一本エリアは外れるが、これも末広町を代表する歴史的建造物の一つ。

◆旧丸井今井百貨店函館店(設計：佐藤吉三郎+木田保造、大正12年築)

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★撮影・・・・・2016年10月、2018年9月、2020年10月