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![]() ・・・・昭和10年築、質素で美しいヴォーリズ設計による講堂 ひょんな事から実現した、今年9月の遺愛女子中学校・高等学校本館の内部見学。あまりにも有名な、二手に分かれる木造階段左上にある旧講堂(現会議室)を見学したあと、〔遺愛本館改修工事を支える会〕の代表を務めるFさんに案内されたのは、現在使われている講堂だった。 電車通りの正門から入って本館の右手に建つ、冒頭の写真でご覧いただいた、簡素なデザインの建物がそれである。 講堂は本館の竣工より27年後の昭和10(1935)年に、アメリカ人建築家で近江兄弟社の創業者であるウイリアム・メレル・ヴォーリズ(William Merrell Vories、1880~1964)率いる、ヴォーリズ建築事務所の設計により建てられたものである。本館や次回紹介予定の旧宣教師館(明治41年築)と共に、遺愛学院を代表する歴史的建造物の一つである。 今年の夏に本館の改修に際し、本館前と講堂脇にプレハブの仮校舎が建てられた事もあり、講堂前とその周辺も雑然とした状態になっており、この時の訪問ではあまり良い外観写真が撮れなかった。そのような事情から、本日は以前発表した9年前と6年前に撮影した写真を幾つか再掲することにした。どうかご容赦していただきたい。 本館から続くどちらかと言えば狭い渡り廊下を移動し、こちらも小さな木製扉を開けると目前には巨大なパイプオルガンが現れた。これは昭和60(1985)年に構想3年、製造に1年をかけて完成したもので、ドイツのボッシュ社製とのことだ。またオルガンの左手には、とても可愛らしい形をした演壇があった。我々は冒頭の写真でご覧いただいた玄関側ではなく、その反対側から入った訳になる。 そして目前のパイプオルガンから少し視線をずらすと、とても広々とした講堂が広がっていた。質素でありながら、力強さを感じさせるとても美しい空間というのが、筆者の第一印象であった。 設計は先に紹介したように、滋賀県の近江八幡を拠点に活動をおこなった、キリスト教伝道師でありながら事業家、教育者、建築家という多方面の活動をおこなっていた米国人のウイリアム・メレル・ヴォーリズ。明治38(1906)年に滋賀に英語教師として来日したヴォーリズは、明治41(1908)年にドイツ人建築家:ゲオログ・デ・ラランデ(Georg de Lalande、1872~1914)設計の、京都YMCA会館建設の現場監督を務めたのを機に、建築業界へと足を踏み入れる。 その後はミッション系の施設を中心に、学校、商業施設、邸宅など幅広い建築活動を展開していく。ヴォーリズ作品というと、時代の先端には背をむけた人に対する温もりを感じさせる作品が多いが、函館・遺愛学院の講堂もその例にもれず、使う人に対する思いに満ちた出来になっている。 この日、校舎内を案内していただいた遺愛のOGであるFさんによると、講堂で最大の見所というと校内に置かれた椅子とのこと。現代人の筆者からするとやや小振りに見える木造の椅子、その設計もヴォーリズの設計事務所が担当したそうである。そして弧を描いた背もたれは、ここに座る女学生たちのセーラー服の後襟が、綺麗にかかる配慮がされているという。久しぶりに見てしまった、ヴォーリズ・マジックであった。 その他600名を収容できるという講堂内は、この時代では最先端の技術だったフラット式の天井になっており、規模以上に広さを感じさせてくれる作りになっている。 質素ながら力強さと美しさを感じさせる遺愛の講堂、その源は当時の函館の時代背景から生み出されたのではないかと筆者は考える。この講堂が竣工する前年にあたる昭和9(1934)年には、函館では市内三分の二を焼く大火が発生。多くの犠牲者と経済的な損失を出してしまっている。 遺愛女学校の講堂の建設予算は、宣教師たちの寄付金により賄えられたと言われている。但し大火直後という流れから、地元からの大口の寄付者も殆どいなかったと想像される。そのような限られた予算で建てられたため、質素な講堂が完成したのではないかと想像するのである。 ヴォーリズより30年前に来日し、キリスト教の伝道と建築活動に奔走したアメリカ人建築家:J・M・ガーディナー(James MacDonald Gardiner、1857~1925)設計による本館のイメージを壊すことなく、校内に調和して建つ遺愛の講堂。 見た目は地味だが、奥の深い名建築だったことに今更ながら再確認してしまった。初秋の晴れ空の下、ヴォーリズ建築の魔法に感動しきりの筆者であったのである。 ![]() ◎設計:ウイリアム・メレル・ヴォーリズ(ヴォーリズ建築事務所) (William Merrell Vories) ◎施工:不詳 ◎竣工:昭和10(1935)年 ◎構造:木造平屋 ◎所在地:函館市杉並町64-1 ❖国登録有形文化財 ------------------------------------------------------------------------------- ◎設計:不詳 ◎施工:不詳 ◎竣工:大正11(1922)年 ◎増築:昭和36(1961)年 ◎構造:木造2階建て ◎函館市杉並町64-1 ***************************************************** ★参考文献・資料 「学校法人遺愛学院ホームページ」 「日本の美術 №447、外国人建築家の系譜」堀勇良氏著、至文堂、平成15年 「文化遺産オンライン」文化庁ホームページ> ★撮影・・・・2009年6月、2012年7月、2018年9月
by sy-f_ha-ys
| 2018-12-01 09:01
| ◆昭和モダン建築探訪
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Comments(6)
![]() ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
> オガタのさま、
遺愛の講堂は本当に素敵ですよね。外のイメージだと簡素な作りに見えますが、あんなに贅沢な空間になっているとは初めて知りました。近江兄弟社と言えばメンタムだそうですが、私はあまり接点がなく今まで至っています。滋賀の会社ですから関西の方が強いのでしょうか。 小樽と言えば、旧三井銀行をはじめ北のウォールストリートと言われる銀行群も素敵ですが、ちょっと外れにある日本郵船小樽支店という明治半ばに建てられた、とても素晴らしい洋館があります。ですが現在、長期の修繕工事中で公開はまだまだ先の事のようです。それも小樽行きを遠慮してしまっている理由の一つです。函館と違って知り合いの方もいませんし・・・(笑)。そういう事で次回の旅行も函館になりそうです。
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メンタムの件は年齢の差だと思います。我ら赤チン世代が子供の頃はメンタムも家庭常備薬でした。最近はリップクリームを時々使いますが、ファイターズマークのも持っています。ライオンズのがあったかどうかは知りません(笑)
日本郵船小樽支店調べました。絶対行きます!知り合いいますが、自分も待ちます!!!! ※私の個人的感想文に対し、いつも返信がご丁寧で申し訳なく思います。最初確かあと3つコメントしたいものがあると申しましたが、次々コメントしたいものが出て来てしまい…本当にどうかお気にせず…。
> オガタのSさま
私も赤チン世代です。ご安心ください(笑) ウチにあったのは、女の子がナース姿になったメンソレータムでした。男の子の頭に羽が付いているメンタムの印象が弱いですよね。ともにパッケージが緑色で紛らわしいですよね。ライオンズのリップクリームは無いですが、パ・リーグはご当地グッズとコラボレーションしている商品が多くありますよね。 日本郵船小樽支店、再開は来年の春らしいです。函館は旧公会堂や遺愛の本館もそうでしたが、長崎のグラバー邸や旧イギリス領事館など、大規模改修工事をおこなっている国重要文化財の建物が結構な数あります。耐震補強などが主な目的のようですね。 あと遠慮なされないで、コメント頂ければ幸いです。 ![]()
遠慮しないで…とのコメントを頂いたにしても図々しすぎて申し訳ございません。
私は二世帯住宅の2階に住んでおりますが、ダダダッと駆け下り1階の薬箱を確認しました。何でも持っている親でしたから、ありましたインディアンマークも、ナースマークも!更に、お風呂上がり用の抹茶リップはロート製薬の、スキー用ファイターズリップは近江兄弟社のと確認しました。とってもおもしろいですね。流石研究員さん、物知り博士です! 好きなジャズピアニストがおり色々と検索していたら、音楽のブログに出会いました。その方がブログをまとめたという「音楽航海日誌」という5800円の本が昨日届きました。物凄い内容と写真です。私にはヨウタロウ研究員さんと重なりましたよ!!!
> オガタのSさま、
実は頭に羽を付けた男の子と、ナースの女の子の話、実を申しますと記憶が曖昧でネットで確認しました(笑)。うちの姉はナースマークの方を愛用していたような気がします。ファイターズリップ、近江兄弟社でしたか。なかなか商売上手ですね。 話は脱線しますが、ファイターズの新ユニフォーム、爽やかな色で気に入りました。ちょっと昔のライオンズの色と重なりますが、金色というか黄土色に見えてしまう、これまでのビジターユニフォームを考えると映えそうな色です。 音楽ですが、私は学生時代は音楽評論にはまっていました。今はものぐさで新しいCDもダウンロードもせず、これまでのコレクションで音楽生活を送っています。ネットで情報を発信していますが、書籍の重みを痛感する今日この頃です。そろそろラストチャンスですかね・・・・?
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