by ヨウタロウ研究員
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◆このブログの写真は当サイト製作者の撮影によるものですが、それだけでは全てを紹介しきれないため、大正から昭和初期に発行された当時の書籍・建築関連の雑誌・新聞等の記事・図版を一部転載しております。またそれらの出典元になる書籍と発行日時、一部のものは所蔵元を明記させていただきました。著作権をお持ちの方には、個人的な学術研究・非営利な発表ということで、ご理解いただければ幸いと存じております。 なお、一部イラスト・写真等は、製作者・遺族の方より承諾を得て、紹介させて頂いております。 ◆当ブログ製作者は、建築業や建築学に携わっていない、素人研究家です。建築用語や構造説明に誤りがある可能性もございます。そのつど御指摘していただければ幸いです。 ◆本ブログ掲載の写真および図版、記事内容の無断転用はご遠慮ください。但し私が撮影した写真に関しては、建築保存活動や学術発表など非営利目的での使用でしたら転載は構いません(大した写真では御座いませんが・・・・)。もし使用したい写真がございましたら、その記事のコメント欄に、目的・公開先等などをご一報ください。なおその際は、当ブログの出展である事を明記お願いいたします。 ◆また本ブログの記事内容と関連のないコメント、トラックバックは削除させていただく場合もございますので、予めご了承ください。 **************** ★excite以外のリンク --------------------- ❖分離派建築博物館 ❖収蔵庫・壱號館 ❖新・我愛西安、観光と生活情報 ❖建築ノスタルジア ❖トロンボーン吹きてっちゃんの独り言 ~函館応援プログ~ ❖虚数の森 Forest of im aginary number ❖MEGU 「めぐ」を究めよう ❖建築日誌 ❖中央区立明石小学校の保存活動 タグ
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◆新宿区立旧四谷第五小学校 ・・・・吉本興業のオフィスとして使われる昭和9年竣工のモダニズム小学校舎 本日紹介するこの建物は、新宿のシンボルともいえる伊勢丹や東京一の歓楽街である歌舞伎町から5分程歩いた、ゴールデン街や11月の酉の市で知られる花園神社に脇建つかっての小学校舎。 昭和9年に東京市立四谷第五小学校として建てられたこの鉄筋コンクリート3階建て校舎は、戦後は新宿区立四谷第五小学校と名を変え長らく使われていたが、今から20年ほど前に閉校。その後新宿区の分庁舎として使われていたが、2008年から大手芸能プロダクション・吉本興業のオフィスとして使われている。 現在のこの界隈の雰囲気からすると、どうしてこのような場所に小学校が・・・・?と、疑問を抱いてしまう。しかしこの小学校舎が建てられた当時の新宿は、歌舞伎町などの大歓楽街は成立しておらず、どちらかというと郊外の中規模な繁華街だったようである。 例えば昭和10年代の新宿界隈の地図を見てみると、駅東口には四谷第五小をはじめ、歌舞伎町の旧コマ劇場の場所には府立第五高等女学校、お昼の『笑っていいとも』でお馴染みのスタジオアルタの北側には淀橋第五小学校があることなどでも、商業ビルだらけの今の新宿とは違う町の営みがおこなわれていたと想像できる。その昔の新宿を語る貴重な遺産が、この旧四谷第五小学校ということになる訳だ。 またこの旧小学校舎は港区の高輪台小学校と並び、戦前竣工のモダニズム学校建築の傑作という評価がされている。 先にも紹介したようにこの旧校舎は、現在吉本興業のオフィスとして使われていることもあり敷地内の撮影は不可とのことで、今回は周辺の限られた場所のみの撮影になってしまったが、校舎各所には一面ガラス張りの階段室や教室などが設けられているという。ちなみにこのような作りは、1920年代にドイツやフランスなどを皮切りに世界的に流行した〔インターナショナルデザイン〕といわれる当時最先端のデザインである。 なおこの校舎、近代建築の保護を目的とした団体〔Docomomo Japan〕の百選の一つとして登録されている。しかしこのモダンスタイルの校舎出現に至るまでは、その当時の最新デザインや施設を積極的に取り入れていた震災復興小学校群という前例があってこそ出来たのではないかと思う。その経緯を置き去りにしてしまうと、この小学校の価値はまったく違う方向性に傾いてしまう。 現在中央区の明石小学校をはじめ、戦前に建設された数校の復興小学校舎の解体が秒読み段階に入っているが、そういう時だからこそ東京のそれらの校舎を一つの括りとして登録し、世界的にその文化的価値を広めていただきたいのが私の切なる願いである・・・・・。 ◆新宿区立四谷第五小学校(旧東京市立四谷第五尋常小学校) ◎設計:東京市 ◎施工:竹田組 ◎竣工:昭和9(1934)年 ◎構造:鉄筋コンクリート造3階建て ◎所在地:東京都新宿区新宿5-18-21 校舎北側。飲み屋の小路の奥に建つガラス張りのこの箇所はかって音楽室として使われていた。 この写真は校舎南にある花園神社より撮影したもの。現在グランド部分に区役所の庁舎が建設されたため、校舎の全容が把握できないのが残念だ・・・・・。 ★竣工当時の四谷第五小学校 校舎南側・明治通り側より撮影したもの。ガラス面を多くとったデザインのほか、中庭を設けるなど平面計画的にも画期的な小学校舎だった。 ❖図版・・・・「建築の東京」都市美協会発行、昭和10年 ********************************************************* ★撮影・・・・・2010年2月
by sy-f_ha-ys
| 2010-02-27 12:27
| ◆昭和モダン建築探訪
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Comments(7)
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栃木県民
at 2023-04-28 19:43
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昔の東京の小学校は、校庭がアスファルトとかコンクリートだったなんて、珍しいですね。今では陸上競技場と同じラバーコートに人工芝に、天然芝だけでしょうか。人工芝の校庭にも陸上競技場の、ラインを引いてあるところ、結構多いですね。
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sy-f_ha-ys at 2023-04-29 11:11
> 栃木県民さま、
私も勉強不足でこれらの小学校が竣工した当時(昭和初期)に、どのような校庭の形態だったか分かりません。近年は高温多湿の日本の気候に考慮してか、人工芝の運動施設も幾つかあるようですね。
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栃木県民
at 2023-04-29 21:31
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僕は、小学校の時に、東京の小学校の校庭開放をしている日に、何回か見に行ってみたことがありました。北区の従弟の小学校はアーバンコートという陸上競技場みたいな校庭で、初めて見た時は僕は「え?!校庭が土じゃないんだ。良いなー、こういう校庭。運動会のライン引きに手間もかからないし。」と思いました。
https://www.ntssports.co.jp/news/nishisugamo-elementary-school/ 今現在はこういう、目に優しい緑とブルータータンのトラックの校庭が、流行っています。昔は赤と緑が多かったようです。栃木の地方の学校が嫌で、疲れて僕も東京の学校へ転校したかったなと、何度も転校をしたいしたいと、毎日毎日大騒ぎをしていた少年時代でした。
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sy-f_ha-ys at 2023-04-29 23:45
> 栃木県民さま、
校庭もそのように進化している訳ですね。 材質もそうですが、色も重要ですね。 近年の酷暑にも対応しなければなりませんし。 全く気に留めなかった視点を教えて頂き、 誠にありがとうございます。
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栃木県民
at 2023-04-30 09:28
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http://yotsuyon.kids.coocan.jp/Record/01/undoukai.html
こちらは、おもちゃの美術館になる前の、元々小学校だった頃の、四谷第四小学校の2001年の運動会の写真です。写真の色は実際に撮影されたのと、異なるかもしれません。1990年代までは新宿区の小学校も、その他23区の小学校全体は、ぜーんぶ万国旗だけの流行っていた運動会が、流行っていました。URLの四谷第四小学校の運動会は、三〇年前は多分万国旗だったと思います。東京の二三区の小学校は二〇〇〇年代にはいると、児童全員が好きな絵を描いて、運動会の時に万国旗の代わりにして、飾り付けをして盛り上げていたようです。勿論僕の住む宇都宮の小学校も3校だけ、東京の小学校のように、好きな絵を描いて万国旗の代わりにして、万国旗と一緒に飾りつけして運動会を盛り上げていました。
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sy-f_ha-ys at 2023-04-30 18:46
> 栃木県民さま、
平成13年の運動会、写真を拝見すると活気があった大会だった事が伺えます。 万国旗というと運動会の定番ですが、子供たちの絵を旗にしていたとは初めて知りました。色々と勉強になります。貴重な情報を披露していただき、今回もありがとうございます。
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栃木県民
at 2023-04-30 19:09
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そうですね。写真に写っている子供たちと言ったら、今では30代スタートの僕と同じ歳くらいの年代です。四谷第一小学校跡地は現在、第1から第4小学校まであった学校が統合の合弁されて、四谷小学校になっています。
https://www.youtube.com/watch?v=UrxBR7_GrGM ここの四谷第七小学校は第五小学校と合弁されて、今現在は花園小学校として1995年からスタートしています。花園小学校は、元々の四谷第七小学校跡地に建てられていますが、新しい校舎になっているので、YouTubeの映像の面影は無くなっています。四谷第七小学校運動会の映像は、アーバンコートの校庭に、万国旗だけの飾り付けしてある運動会です。2000年代からなぜ児童たちの描いた絵を、万国旗代わりにしているのかは、不明ですが、好きな絵を描いて万国旗の代わりとすることが、人気だったのかもしれません。
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